湿気の多い梅雨の時期、通勤電車にこもるニオイ……。朝から悶絶している女性も多いことでしょう。 女性側は汗のニオイはもちろんのこと、脇汗防止などこれだけ身だしなみに気を付けているというのに、なぜ男性は自分の体臭に気が付かないのでしょうか。 その謎を解くべく、「ギャツビー」「ルシード」など男性用デオドラント商品を手掛けるマンダムが主催する「ニオイ セミナー〜なぜ、女性はすぐに『クサい!』と言うのか?〜」に行ってきました。 「同僚にどうにかしてほしいこと」第1位は体臭マンダムが2014年に行った調査では、「同僚にどうにかしてほしいこと」の1位が「ニオイ(体臭)」60.4%、2位が「ニオイ(口臭)」57.8%、3位がフケ40.2%、4位ボサボサの髪32.7%でした(調査対象:25歳〜49歳の働く男性567名、女性550名)。 体臭・口臭のニオイ関係が、ぶっちぎりの首位です。外見はPCを凝視していれば見えないけれど、ニオイは漂ってくるもの。防ぎようがありません。 職場での、体臭や口臭のニオイ問題は、「スメルハラスメント(=スメハラ)」として、社会的な問題として顕在化しつつあります。デリケートな問題だけに、企業でも対応に苦慮しており、マンダムは企業を対象に“スメルマネジメント”の一環として、「ニオイケアセミナー」を行っているそうです。 アラサー女性の100%が「汗臭は許せない」と回答職場でも問題になっている「体臭」ですが、マンダムは男性の体臭を、 ・10代後半から30代半ばに多く見られる「汗臭」 ・30代半ばから50代半ばの「ミドル脂臭」 ・それ以降の「加齢臭」 と3つに分類しました。 男性と女性が感じるニオイの強度と不快度を調査したところ、3体臭全てにおいて男性より女性の方がニオイを強く感じ、男性よりもより不快度が高い傾向にあると判明しました(調査対象:都内25〜54歳の働く男女180人)。 また、女性の9割以上が「不快」と答えた「汗臭」については、特に25歳から34歳の女性100%が「許せない(我慢できない)」と回答。「ミドル脂臭」は女性の81.3%が我慢できないと答える一方で、加齢臭については女性の86.8%が「許せる(我慢できる)」という結果に。 女性が敏感なのは、出産子育てに関係アリ?東北大学とマンダムの共同研究「体臭成分別感受性報告」によると、「汗臭」成分のイソ吉草酸に対する感度は、40代男性よりも20代女性の方が高く、「ミドル脂臭」成分のジアセチルについては、男性の3人に1人はニオイを感じなかったとのこと。 東北大学の坂井信之准教授 東北大学の坂井信之准教授は、女性がニオイに敏感であることについて、女性は子どもを産んで育てる機能があり、妊娠中に嗅覚によって食べていいかどうかを判断することがある、また子育てにおいて子どもの体調をニオイで知ることがあるからなのでは、と推測しました。また、女性は、共感能力が高いため、周囲に「臭いよね!」と同意を求める傾向もあると指摘しました。 彼氏の枕が臭かったら「ミドル脂臭」では、具体的な対策です。そもそも、「汗臭」に次いで不快度が高い「ミドル脂臭」とは何でしょうか。 「汗臭」はニオイの発生源がワキ、「加齢臭」は胸や背中ですが、「ミドル脂臭」は、後頭部を中心に湧き上がることのこと。ニオイの原因は、頭部・首の「汗」「皮脂」「菌」で、使い古したアブラのようなニオイが特徴です。 「そういえば、彼氏のマクラが臭い……」と心当たりがあれば、殺菌剤配合のシャンプーで2度洗いをおすすめしてみてはいかがでしょうか。ミドル男性の頭皮脂は、ヤング男性よりも頑固なので、後頭部を中心に入念に洗えばニオイを防ぐことができるそうです。 汗は1日3回のケア、加齢臭はふき取りで防止を「汗臭」は、朝にスティックやロールオンで発生源のワキを集中ケア、昼はペーパーやデオドラントウォーターやスプレーで汗・皮脂対策、夜は入浴後にデオドラントウォーターやスプレーで睡眠中のニオイを防止すれば完璧です。 「加齢臭」は皮脂が酸化することでニオイが発生するため、殺菌よりも消臭効果のあるボディシートでこまめにふき取るのが効果的。また、洗濯しづらいジャケットにニオイが蓄積しないよう衣類用消臭スプレーも併用するとさらにいいとか。 男性は気づかず、女性は顔をしかめるニオイ問題。お互いに寛大な心と、少しの思いやり(=ケア)で平和な梅雨シーズンを過ごしてはいかがでしょうか。 |