2月28日(現地時間)に行われた第88回アカデミー賞の授賞式。賞レース以外では、レッドカーペットを歩く女優陣のファッションにも注目が集まりました。 今年は個性を打ち出したカラードレスがズラリ今年は赤、黄色、緑、黒、ゴールドなど、強めのカラーを身にまとったセレブが多く、それぞれがオリジナリティを強く打ち出していたように見えました。 『ルーム』で主演女優賞を受賞した26歳のブリー・ラーソンは、イブニングドレスにしては珍しいブルーのドレスを着用。彼女のスタイリストによると、「アカデミー賞でのファッションに、新鮮さをもたらしたい」というブリーの意向があり、ルネッサンス時代の聖母のようなイメージでドレスが作られたのだそう。 上品かつ堂々とレッドカーペットを歩き、ベテラン女優たちに引けを取らない存在感を示したブリー。そのドレスに込めた思いの通り、映画界に新しい風を吹き込む、新女王としての幕開けを予感させました。 ブリー・ラーソン 京都の老舗ジュエリーブランド・NIWAKAを着用するセレブが続出アクセサリーも気になるポイントです。今年の授賞式では、とある日本のジュエリーブランドを身に着けるセレブが多かったことが一部で話題になっています。 そのブランドとは、京都で誕生した「NIWAKA」です。先のブリー・ラーソンだけでなく、作品賞を受賞した『スポットライト 世紀のスクープ』で助演女優賞にノミネートされたレイチェル・マクアダムス、さらにプレゼンターを務めたエミリー・ブラントらが着用。NIWAKAは、四季折々の情景や伝統文様など、日本の美意識を表現していることが特徴のブランドです。 エミリー・ブラント ブリー・ラーソンの手元には、京の石畳をモチーフとしたダイアモンドリング「京小路」が光っていました。レイチェル・マクアダムスの両手には、伝統文様をモダンにデザインした「八重霞」のリング、さらにはイヤリング、ブレスレットなどもNIWAKA。エミリー・ブランドは、耳元に美しく咲く梅の庭からインスパイアされた「梅宴」のイヤリング、腕には雪の結晶をモチーフにしたブレスレット「花雪」などを身につけていました。 日本の技術に裏打ちされた力強さと美しさが人気NIWAKAは近年、海外セレブの間で注目度が急上昇。今年のアカデミー賞以外では、2015年のエミー賞ではテイラー・シリングが、2016年のグラミー賞では前夜祭にグウェン・ステファニーが、授賞式ではプレゼンターとしてステージに立ったアリアナ・グランデもNIWAKAを着用していたほど。 米業界誌選出「ハリウッドで影響力のあるスタイリスト25人」に選ばれている有名スタイリストのクリスティーナ・アーリックやジェシカ・パスターも、「禁欲的で静謐なのに、力強く主張のあるジュエリー」「手の込んだつくり、芸術品のような細工はどの角度から見ても美しい」とNIWAKAを評価しているんだとか。日本の職人がひとつひとつ手作りしていることで生まれる繊細さと美しさ、その中からにじみ出る強さが、セレブたちの追い求める女性としての自己表現とマッチしていることが支持されている所以(ゆえん)のようです。 画一的なデザインやカラットの大きさではなく、本当に良いと感じたファッションで自分を演出したい。日本的な美意識のデザインが愛される背景には、そうした女性としての願いがあるのでしょう。
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