ファッションアイテムとして人気のメガネ。ダテメガネを使う人が増えている一方で、紫外線対策としてのメガネのニーズも高まっています。 各ブランドからサングラス続々メガネブランドの「J!NS」では、紫外線量で色が変わるレンズのサングラスを開発。強い日差しのもとではレンズの色が濃くなり、光の刺激から目を守ります。また「ユニクロ」からファッションと紫外線カットの両立が叶うクリアレンズのサングラスが発売され、人気です。ブルーライトもカットしてくれるスグレモノで、お仕事しながら使うのに重宝しそう。 さらに「Zoff」では、昨年9月に新作のサングラスを発売。夏の終わりの発売ということでシーズンではないにもかかわらず、売れ行きは好調だそうです。 なぜ、こうもサングラスの人気が高いのでしょうか? そして、なぜシーズン以外にも需要があるのでしょうか? 実は、紫外線は目から体内に入り、肌のシミやそばかすの原因にもなるのです。知らないとソンをする紫外線対策の意外な落とし穴とは? Zoff広報の田中温子(たなか・はるこ)さんに正しい紫外線対策の方法とサングラスの選び方について聞きしました。 目から入る紫外線で全身日焼けのリスク――目に紫外線を浴びると、どういうデメリットがあるのでしょうか? 田中温子さん(以下、田中):長期間紫外線を浴びたり真夏に外に出たりすると、目にひりひりした痛みや充血などの症状があらわれることがありますよね。その原因のひとつが、UV-Bと言われる紫外線がもたらす角膜表面の炎症なんです。 紫外線にはUV-Aというものもあり、これは角膜の表面のみではなく、目の奥まで達します。長時間UV-AやUV-Bを目に浴びていると紫外線が目から吸収され、角膜炎や白内障のリスクが高まったり、シミやそばかすが増えたりする恐れがあるのです。 ――知りませんでした! 田中:これはマウスの実験で証明されています。実験では、耳だけに紫外線を当てたマウスの場合、耳だけメラニン量が増加しました。しかし、目だけに紫外線を当てた場合、なんとカラダ全体のメラニン量が増加したんです。 どんなに肌に日焼け止めを塗って紫外線を防いでいても、目に紫外線を浴びてしまうとカラダ全体のメラニン量が増えて、肌が黒く変色したり、シミ・そばかすができたりしてしまうおそれがあるんです。 正しい紫外線対策とは――目から入る紫外線の影響を防ぐにはどんな方法が? 田中:帽子や日傘を使うことである程度紫外線を防げますが、地面から跳ね返ってくる反射光もあります。サングラスは目をおおってカバーできるので、上下左右の紫外線を防ぐのに効果的です。 サングラスを使うとUV-AやUV-Bをカットでき、日焼けやシミ・そばかすの発生を防ぐだけでなく、視界のギラつきを抑えるので、目の疲れも抑えられるんです。 サングラスの効果は「色の濃さ」に無関係――サングラスの選び方について。色の濃いサングラスの方がUVカット効果が高いものなのでしょうか? 田中:実は、レンズの色の濃さと紫外線カット率というのは無関係なんです。色が濃いと光の眩しさは軽減されますが、瞳孔が開いてしまって、かえって多くの紫外線を吸収することになる危険性があります。 そのせいもあってか、最近は薄めのカラーやグラデーションのレンズが特に人気です。こうした色味のサングラスは優しい印象を与えるので、特に女性の方に人気です。 ――フレームの大きさや形はどんなものがいいのでしょうか? 田中:大きめのフレームのものだとその分目のまわりを広くカバーできるので、紫外線カット効果もより高いでしょう。最近は大きめのスクエアタイプやオーバルタイプが人気で、小顔効果も期待できますよ。 今年のトレンドでは、フレームにメタルを用いたもの。クラシカルな雰囲気や高級感を出すことができます。レンズとレンズの間を繋ぐブリッジのところだけメタルを使ったコンビネーションフレームなどもあり、プラスチックとメタルの素材感の両方が楽しめると好評です。 透明のレンズ、クリアサングラスのメリット――レンズに色がついていないクリアサングラスもよく見かけます。 田中:「Zoff UV ULTRAクリアサングラス」はその名の通り透明のレンズを使用したサングラス。カラーレンズのサングラスと同様に紫外線をしっかりカットできます。 紫外線は一年を通して降り注いでいるものですし、雨やくもりの日でも関係なく紫外線対策は必要です。カラーレンズに抵抗がある場合や季節や天候に関係なくサングラスを使用したいという時も、クリアレンズなら気軽に取り入れられます。また、ファッションとしてダテメガネのようにかけたり、ビジネスシーンにも違和感なく溶け込ませたり、使い勝手がいいんです。
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