宋美玄先生 毎月、毎月、女性がお付き合いしている生理。アラサーになると、生理中だけでなく、生理前にもなんだか体調が良くない、肌荒れがひどい、イライラするーっ! と以前より強く感じるようになったという人も多いのでは? 生理周期と体調の関係を今こそ、改めて勉強すべきと、テレビなどでも活躍中の産婦人科女医・宋美玄先生が講師を務める、ドコモ・ヘルスケア主催の「めざめ体温でワタシがめざめる勉強会」に参加してきました。 “めざめ体温”を測って、生理周期を把握会場に集まったのは、健康や美容に関心が高い20〜30代の女性ブロガーたち。男子禁制の空気が色濃く漂う中、気取らず気さくな空気を身にまとった宋先生は話し始めました。 「現代は女性にとって、人類史上まれに見る過酷な状況になっています。というのも、日本の女性で言えば、以前は20代に妊娠・出産を経験していたため、一定期間排卵しない時期があった。けれど、現在は平均初産が30歳を超え、初潮以降、生理と排卵に体がさらされる機会が劇的に増え、昔に比べて子宮に負担がかかり、体の不調を訴える人が多くなっているんです」 そこで、宋先生が推奨するのが “めざめ体温習慣”。つまり基礎体温を測るということ。基礎体温と言うと、排卵日を知るために妊娠を希望する人が測るというイメージが強いのですが、生理周期を把握することで、肌の調子がイイ時期やイライラしてしまう時期など、いつ頃にどういう症状が出るのかがわかるようになるのです。 宋先生によれば、女性の体は一般的に28日(4週間)と言われる生理周期のうち、出血している「生理中」、体も心も元気で絶好調の「排卵前」、少しずつ体に不調が出てくる「排卵後」、体も心も不安定で要注意の「生理前」と、約1週間ごとに体調が変化していくとのこと。 勉強会の様子 生理後1週間が女性のカラダは絶好調女性の体調と関係の深い女性ホルモン、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)についても解説がありました。 「女性誌なんかでよく特集があると、エストロゲンはすばらしいホルモン、プロゲステロンはうっとうしいホルモンなんてよく紹介されています。本当はそんな単純なものではないんですけれどね。 エストロゲンは排卵に向けて、生理後の1週間で一気に増え、肌の水分保持力を良くしたり、セックスの感度を高めたり、体に丸みを出したりと、女性らしさに関係しています。 ところが、排卵しておりものが出ると、エストロゲンはグッと減り、同時にプロゲステロンが出てくるんです。すると、体内の代謝が良くなり、体温が0.3度ほど上昇。また、体に水を溜め込もうとする性質があり、排卵後はむくみやすくなったり、ぶつぶつができやすくなったりと、体調がどんどん悪化していきます。その時期はあまり忙しくしないでハーブティーを飲んだり、好きな音楽を聴いたり、リラックスして過ごしてほしいですね」 生理が始まる1週間前はトラブル多し!なお、宋先生がもっとも気をつけてほしいと心配するのは、生理中よりも生理が始まる1週間前。その理由は「この期間はね、自分の体にモンスターが宿るんですよ(笑)。トラブル多し! 生理の時期は血が出ているので、誰もが自覚すると思うんですが、生理前は自覚がない。彼氏と大喧嘩したら、翌日生理がきて、あぁ私イライラしていたんだ……というようなことがよく起こるんです」とのこと。 ちなみに、ドコモ・ヘルスケアの調査によると、女性が生理前にイライラしていると、20代の男性は「優しくしてあげたい」という答えがもっとも多いものの、30代の男性は、「なるべく近づきたくない」という恐ろしい結果が出ているので、ご注意を! 周りに気を遣わせないためにも、生理周期は自分でしっかりと把握したいもの。今はたった10秒で測れる、ハイテク体温計も登場しているので、毎朝測ると言ってもカンタンです。また、ドコモ・ヘルスケアでは、入力された基礎体温や生理周期をもとに、異常があると、病院の受診をおすすめしてくれたり、日々のアドバイスをしてくれるサービス「カラダのキモチ」も提供しているので、チェックしてみて。
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