c 2014 『ぶどうのなみだ』製作委員会 みなさんはよく実家に帰ったり、地元の友達との繋がりを大切にしたりしていますか? アラサーの上京組は、下手に実家に帰ると「まだ結婚しないのか」と言われ、近所の人にまで「いい人いないの?」と言われ、挙句の果てにはお見合い話を持ち掛けられる人もいるでしょう。「だから地元に帰るのはイヤ!」そんな風に思う人は多いかもしれません。でも上京して「息苦しいな」と感じたら、地元に帰ると世界がパっと開けることがあるかもしれませんよ。地元を愛する気持ちがあなたのエネルギーになる! 映画『ぶどうのなみだ』は、北海道を舞台にワイン作りをする男の人生再生の物語です。違う世界で生きたいと家を出て、傷ついて、地元に帰ってきた男を変えたのは? では映画『ぶどうのなみだ』を通して、地元を見直すことがどうエネルギーに変わるのかを見ていきましょう! 離れて見てわかる地元の財産主人公のアオ(大泉洋)は、父親が残した1本の葡萄の木をきっかけに畑を作り、ワイン作りに精を出しています。でも彼の中では、家族の反対を押し切って家を出て、挫折して故郷に舞い戻って来たため、傷ついたプライドがしこりとなっています。隣近所も家族のような地方の密な関係ゆえに、上京した誰かが帰ってくると「ダメだったのか」という空気も感じるかもしれません。アオもきっとバツの悪さをずっと抱えているような気がします。でもアオはそこで葡萄の木という財産を手に入れて、ゆっくりと人生が変わっていきます。アオも地元にはない何かを探して故郷を離れましたが、求めていた物は地元にあった! アオにとってはそれが葡萄の木だったのです。 身近にありすぎて気が付かなかった貴重な財産。あなたの地元にもお宝があるのでは? 優秀な職人さんの作りだす優美な食器、地元の食材の美味しい料理、その料理の源となっている農作物……。都会では出会えない味わい深いものがあるはずなのです。 何もないからこそ作りだそう!アオはその葡萄の木から畑を耕し、ワイン作りを始めます。そして弟のロク(染谷将太)は小麦畑を受け継ぎ、おいしいパンを焼いています。そんな家にはいつも近所の人が集まってきて、プチ宴会が繰り広げられます。自分には何もないと思っていたアオの人生はワインを作り苦労をしつつも輝きを取り戻すのです。 都会は情報も物も溢れているので、ライバルも多く、そこから何かを創り出し、勝ちぬいていくのは至難の技です。でも地元なら何かできそうじゃないですか? 「あれもない、これもない!」と嘆くのではなく「じゃあ作っちゃえ」という風に発想を転換。親切なご近所も巻き込んじゃいましょう。クリエイティブな道も地元だからこそ開けるかもしれません。また人手不足が悩みの種という場所なら、あなたを必要とする人がたくさんいるはずです。「地元は何もない」のではなく「何もないから自分から始めよう」と思えばいいのです。 地元の魅力を再発見してみよう!映画『ぶどうのなみだ』は企画スタッフが「北海道の魅力を全国の人に知らせたい」と始めた地元プロジェクトの映画です。北海道と言えば札幌とか富良野とか有名どころが多いですが、北海道出身の企画スタッフの「ほかにも素敵なところがあるよ、もっと北海道を知ってほしい」という地元愛から始まっています。ちなみに『ぶどうのなみだ』の舞台になったのは北海道の空知(そらち)。葡萄畑がとても美しい場所で、まさに地域おこし映画なのですよ。 「上京してもうまくいかなかった」と嘆くのではなく、帰る故郷があるだけでも幸運だと思いましょう。そして改めて地元の良さを探してみれば、今まで気付かなかった地元の魅力再発見! 人生を変えるきっかけが生まれるかもしれません。 |