「ビルに通ってヨガなんてやったって、ムダだぜ、ムダ」 そんな言葉をはじめ、ナチュラル系の30代女子からいま発言が注目されているのが、俳優の真木蔵人(41)。北野武監督作品の映画などで鋭い演技を見せてきたが、芸能界ではトップサーファーとして知られていて、千葉県外房で隠遁するように暮らしている。決してメディアで目立つ存在ではないが、30代40代の男性たちに熱狂的ファンも多い。 「ヨガなんてムダ」の意図は、都会のビルの中という自然のない空間では、リラックスや癒やしを得られないというもの。彼の自然に囲まれた暮らしの中から紡がれる言葉に、ナチュラル系のアラサー女子や、都会の仕事につかれた男性たちが惹かれているのだ。高橋源一郎、吉田豪、北野武も絶賛したエッセイをまとめた『アイ アム ベックス=スプレッド ザ ラブ』(白夜書房)を出版した彼に話を聞いた。 今の女性が大変なのは間違いない――30代女性たちの生き方についてはどう思いますか。 真木蔵人(以下、真木):僕は男性なので女性のことは全くわからない。そっちで考えてくんねー、と言ってしまいそう(笑)。でも、今の女性が大変なのは間違いないですよね。男女平等で女性も働いて、やることが増えて、大和撫子は成立しない時代になった。 ――なるほど。 真木:ただ、その反動もすごい。セックス産業に踊らされている女性が多い気がする。すぐに男性と関係を持ってしまったり、日本人の女性は開放的すぎると、外国の人からよく言われますね。女性たちは日本の男がゆるいと嘆くけれど、それの相手をしてしまう女の子がいるってことでもある。チャラ男がいるから、チャラ女もいる。 ――確かに。 真木:それに男性たちは江戸時代まで持っていた「大奥イズム」、「亭主関白イズム」を残そうとしているから、あちらこちらで遊び回ろうとする、はかない陰謀を持ってるんだよね。 ふざけた男には釘を刺すべし――男はそんなことを狙ってるんですか! 真木:一夫多妻制とか、女性には悪いことなんですが間違いなく狙ってる(笑)。だから女の子たちも自分の人格をしっかり持って「お前ら男はふざけてる」ってちゃんと言った方がいい。男サイドは、女性が開放的だって責めてくるから、ちゃんとフリースタイルで応戦した方がいいです。 ――しっかり釘を刺しておけと。 真木:たとえば、かつて女性たちがかまどで料理するのは面倒くさいって騒ぐから、キッチンのある生活にしたら、空いた時間に遊ぶようになった。俺ら男性だって狩りに出ているわけだから、まんまと女性には裏をかかれたなと。「遊んでもいい、ただツメ磨きに行ってみたり、エステ行ってみたりしているんじゃなくて、大和撫子の研究でもしていて欲しい」という風に男は言ってくるはずなので、「浮気の言い訳してんじゃねー」と自分の言葉で返すのが必要です。 女性の状況や考えていることを声にして男に伝えてほしい――30代女子がしたほうがいいことってありますか? 真木:今は経済的に発展し、女性も男に頼らずに行きていけるようになった。だから子供を作らない人も多いけど、女としての機能は最大限に使った方がいい。子供は産んだ方がいい。男性には逆立ちしてもできないことなので。 ――産んだ方がいいですか? 真木:一方で、今そうしづらいのもわかる。子供を産むことのリスクを考えるのも当然だと思います。大和撫子じゃいられない、女性もサバイバルな時代になったから。だから女性の状況や、考えていることを声にした方がいい。日本の女子はすごく進んでいて、俺ら男はついていけてないから、できれば男にちゃんと伝えてほしいです。そして「肉食女子」とか、わけのわからない言葉でごまかさないことが大事。ちゃんと自分を見つめていった方いいかなと。
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