昨年発売の『ゲッターズ飯田の運命の変え方』(ポプラ社)が9万部を突破した“芸能界最強の占い師”ゲッターズ飯田さん。4月発売の新刊『ゲッターズ飯田の運命を変える言葉』(ポプラ社)には、運を引き寄せるポジティブな500の言葉と500の解説が詰まっています。それらの言葉の集め方と、場面ごとの上手な言葉の使い方について伺いました。 面白く伝えようと思うとそう伝わるもの――『ゲッターズ飯田の運命を変える言葉』のまえがきに、「言葉をメモするようにしていた」とありますが、そもそもなぜ言葉をメモするようになったのですか。 ゲッターズ飯田さん(以下、飯田):ブログを10年くらい前からやっていて、最初は「ラーメン食べた」とか、たわいもないことを書いていたんです。昔の僕のマネージャーだった人が、「お前がラーメン食べた話なんかどうでもいい」と冗談半分に言ってきて、「人にそれだけ会って、無料で占っているんだから、そういう奴が何を感じたか見たいから、そっちのほうがいいよ」と言われて、それを書いてたんです。 でも書いているとだんだんネタもなくなってくるから、日々、本を読んだり、人から聞いたりした言葉をメモし出したんです。メモ取らないと忘れちゃうんで。会社経営者と会うことも多いので、経営者はいいこと言うし、芸能人もすっと入ってくるいい言葉使うな、と思って、それを書き留めていた。もともとメモ帳代わりでツイッターをやってたんですが、どんどんツイッター上げると「暇なのか、占って」って言われるので、メモ帳に書くようになりました。 ――自分の言いたいことを人に伝えるのは難しいですね。自分の意図とは違って捉えられ、誤解を招くこともありますし。 飯田:わかりやすくどう伝えるかを自分の中でテーマにしています。誰にでもわかる言葉をどう選ぶか。僕は占いの専門用語は使わないようにしてるんです。難しい言葉をしゃべると相手が委縮するので。「伝わる」って難しいことだから、ひとことで捉えられ方が変わることもあります。 人ってやさしく伝えようと思うとそう伝わるものだし、面白く伝えようと思うとそう伝わるものです。その時のテンションって大事ですよね。 僕はブログも一発書きしかしないんですけど、1回止まったら全部消すんです。すーっと書けた文章は伝わるけど、起承転結を考えすぎると誤解が増えるんです。何を伝えたいかシンプルにしなきゃいけない。 同じことを言い方を変えて何度も言ってみると伝わってくる――新年度が始まり、職場に新しい後輩や部下が入ってきたという人も多いと思いますが、何かをしてほしいとお願いしたり、教えたりする場合にうまく伝えるにはどうしたらよいでしょうか。 飯田:若い人に媚びる必要はないけど、伝えたいことを、角度を変えて何回も伝えてみるといいですね。同じことを言い方を変えて何度も言ってみるんです。やりたくないことを押し付けるとやらなくなるから、この人はどういう表現を使うとやってくれるのかな、と言葉を選んで押し出していく。そうすると伝わってくる。 先輩としては、自分が言われたからといって、同じ言い方をしても伝わらないことがあるから、それをどう伝えたら面白くなるのか、遊びだと思ったほうがいい。 時には強く言ってみるものだし、時には柔らかく言えばいいし。それで、サラリーマンは上の人にうまくコントロールされてるんです。この人はちょっと意地張らせたほうがいいな、とか、偉くなる人はうまくそれをやってるんです。この人は放っておいた方が仕事すると思ったら放っておき、この子は褒めないとダメだと思ったら褒める。常に実験していかないとわからないから。でも、そのパターンって100も200もないので、5、6パターン一周してやってみたら、どこかにハマってきます。 楽しもうとする気持ちと「何とかなる」という精神が大事――最近は世知辛い世の中で生きづらいと感じることも多いですが、覚えておくと救われる、生きやすくなる言葉があったら教えてください。 飯田:日々の生活には「何とかなる」という精神は大事だなと思ってますね。だいたい何とかなりますからね。何とかならないと思うから、何とかならない。楽しもうとする気持ちと何とかなるって気持ちが大事ですね。常に。他人にも事情はあるので、どういう状況かわからないから、許して。 落語に「天災」という話があります。すぐカリカリする男が相談しに行くんですね。これは嫌だ、あれは嫌だ、と。じゃあそれをすべて天災だったことにしようと。突然雨が降ってきて濡れても怒らないでしょ。でも、小僧に水かけられたら小僧を叩いちゃうから、それも雨が降ったことだと思いましょう、という話です。誰かが投げた石が頭にぶつかったら、瓦屋根がどこかから飛んできて当たったらしょうがない、と思うしかないでしょう。 人間ってカリカリしたりイライラしたりすると、もっと大きいイライラが来るんです。小さな不運に気づくと、でっかい不運が来るんです。まったく気づかないとどんどん避けていけるので、気がついちゃいけないんです。 愚痴、不満を言うと、さらに愚痴、不満が来るんですよ。なくしちゃうと来なくなるから、気がつかなくなるんです。まあ、愚痴、不満があるとしたら、最後の締めぐらい「それでも楽しいね」とか、プラスの言葉で締めくくるようにすると変わってきます。 愚痴や不満があるのは仕方がないので、それは思い通りにならない。思い通りにならないのを楽しんだ方がいいですよ。思い通りにならないことが面白い。 成功する人ほど、ゴルフにハマるんですよ。思い通りにならないから。結局、「思い通りにならないことが一番面白い」って言い始める。もちろん、練習すればうまくなるけど、天候とか、相手や自分のメンタリティによって、バンバン崩れるから。人って思い通りになりたくないんですよ。思い通りにならないことを楽しまないと。楽しんでる人は強いですから。 誘うときは具体的な日にちを出し、相手が断れるようにしておく――最後に、LINEやメールで、好きな人に上手に思いを伝える方法を教えてください。 飯田:女の人から男の人に好意は伝えたほうがいいです。「カッコいい」「素敵」「面白い」。「好き」と言わなくていいです。相手の人が何を望んでいるか。偉そうな人には「頭いいね」と、上手に褒めること。人は、自分を認めた人間にもう一回認められようとするから。男は「すごい」「カッコいい」「面白い」って言ったらすぐ引っかかりますよ。明るいテンションにしてくださいね。気楽な感じで絵文字を使ってみたり。 誘うときは具体的な日にちを出したほうがいい。「来週のこの日とこの日で、友達と行こうって言ってるけど、もしよかったら来ない?」と、相手が断れるようにしておく。「ああ、ちょっと忙しいわ」って言われたら、「じゃあ、また誘うわ」くらいな感じが、まともな人の場合はいいですね。 ちょっと風変わりな人やクリエイティブな人の場合は当日がいいです。「いまから行かない?」って。そうするとすぐ断るから。断れる状況をたくさん作っておくといいです。言い訳を作ってあげる。「今からはやっぱり無理だよね」って言っておけば、こっちも傷つかないし、向こうも断りやすい。それを何回かためておいた方がいいです。 そうすると、こういうタイプは本当にふと暇になった時に、「いま暇?」みたいに言ってくる。要は自分が突然誘うから、向こうも突然誘っていいルールを作るんです。そうすると突然来るから。そこでタイミング悪かったら縁がないだけです。その2つがだいたい成功しやすいです。 (編集部) |