イギリス人女性は、5人のうち4人が毎日シャワーを浴びないことが、あるスキンケアメーカーの調査で分かった。しかも、そう答えたうちの30%の女性、つまり全体の4人に1人は、毎日どころか「3日間はシャワーを浴びなくても問題ない」と回答したとのこと! その理由としては、「時間がもったいない」「(シャワーを浴びて寝ると)寝起きが悪くなる」というものが多かったそうだ。 60%の女性がメイクを落とさずに寝るシャワーを毎日浴びないというのも驚きだが、メイク落としにも驚きの結果が現れた。60%の女性がメイクを落とさずに寝てしまうというのだ。日本人には驚きのグータラ習慣だけれども、イギリス人をそうさせてしまう原因はそれだけではないようだ。 調査に回答した大多数の女性たちが、毎日シャワーを浴びることで肌の乾燥を引き起こすことも理解しているという。たしかに、日本とヨーロッパでは乾燥のレベルが違うという体験を、筆者は実感済みだ。 筆者が住んでいるフランスでも、生活を始めて一番困ったのは空気の乾燥とひどいカルキ質の水だったのだ。日本からもってきた乳液なんて意味ないほど効果を現さない。真っ白に粉を吹くほど乾燥した顔とお腹周りの皮膚に悲鳴をあげて、日本人医師のいる病院にかけつけたらこう言われたのだった。「水が合ってませんね」。結局ステロイド剤のクリームを処方されたが、周りの日本人やフランス人に聞いてみると、フランス式のケアが存在することを知った。 ヨーロッパでは毎日洗わないことも乾燥を防ぐことまずメイク落としは拭き取りが主流。洗顔なんてすると肌がボロボロになるので、そもそも洗顔料のようなものは品揃えが少ない。また、風呂上がりには水のスプレーを吹きかけて、皮膚に残ったカルキを拭き取る。そのあとに、必要であればトニック(化粧水)、そして、保湿クリームをしっかり塗る。 このやり方を試してから、酷い皮膚の乾燥はおさまった。ところが、髪の毛はパサパサになるばかり。洗い流さないコンディショナーのようなケアもするが、そもそも毎日洗わないことも乾燥を防ぐことだと分かってきたのだ。 日本と違ってヨーロッパは乾燥しているので、毎日シャワーを浴びずとも、髪の毛を洗わずともたいして気にならない。むしろ、毎日シャワーを浴びるほうが干からびてしまいそうなぐらいだ。こうして筆者自身も冬場は特にシャワーは毎日ではなく1日おきに浴びるようになった。 デリケートな部分と脇の下を清潔に保てばよい1月中旬、「Today」というアンケートサイトで「毎日のシャワーは皮膚にとって、大切なことでも良いことでもない」という結果が出て話題になった。ただし、皮膚科医によるとアトピーや皮膚炎持ちの人はこれに該当しないという意見もあるので要注意だ。 フランスの女性誌『エル』のウェブ版記事は、「本来、デリケートな部分と脇の下を清潔に保ちさえすればよい」とすすめている。 日本だと、一生懸命働いた自分のリセット&リラックスタイムをお風呂で過ごす人も少なくないだろう。ただ、どうしても疲れてお風呂に入る気力がない、なんて日がある。そんな時に適度なケアで十分だということも知っておけば、お風呂をスキップして気持ちも楽にゆっくり休むことができるだろう。 参考記事:ELLE |