2月6日(金)、アメリカから「ブルーボトルコーヒー」が日本に上陸しました。「ブルーボトルコーヒー」は「サードウェーブ(第三の波)コーヒー」の代表格であり、「サードウェーブ」とはアメリカ発のコーヒームーブメントです。オープン前から大きな話題となり、当日は3時間待ちの行列が現れたと報道されました。 「コーヒー1杯に3時間! しかも平日に!」と白目をむいた方も多いことでしょう。「美味しいコーヒーが飲みたいだけ」という方にとっては、この騒ぎも祭りの一種としか思えないかもしれません。 しかし、この祭りのおかげで、こだわりのコーヒー豆を扱うお店が増えているのも事実。ここはブームにあやかって、美味しいコーヒーにありつきたいものです。とはいえ、いい豆があっても、コーヒー初心者は自力で何ができるのでしょうか。東京のスペシャルティコーヒーの代表店・堀口珈琲の執行役員・小野塚裕之さんにお話をうかがいました。 まずは「焙煎」の違いから把握すべし――昔は男性はコーヒー党、女性は紅茶派と言われていましたが、現在は変化していますか? 小野塚裕之さん(以下、小野塚):我々のお店では、女性のお客様の方が過半数という印象です。正確な数字は把握していませんが、2000年頃から女性の生き方の1つとして、カフェを開業される方も増えました。 ――初心者が自力で美味しいコーヒーを飲むには、様々なハードルがあります。特にコーヒー豆は種類が多すぎて……。どこから手を付ければよいでしょうか。
小野塚:コーヒー豆の種類は、有名な「ブラジル」「エチオピア」などの国、地域、農園、品種など多数あるので選ぶのが難しいかもしれません。ブレンドも堀口珈琲では9種類を用意していますので、まずは酸味や苦みなど、味の好みをスタッフに伝えて選んでもらうことをおすすめします。それからロースト具合でも味の違いが顕著です。最初は「中煎り」のミディアムローストから始めて、同じ種類の「浅煎り」「深煎り」などを試して自分の好みを探っていくのが近道だと思います。 コーヒーは「粉」ではなく「豆」で買うべし――コーヒー豆はどこに注意して選んだらよいでしょうか。 小野塚:まずは鮮度です。焙煎直後よりは1、2日経過した安定した状態のものを、2週間程度で飲みきれる量で購入してください。また、粉の状態ではなく豆のままで購入し、淹れる直前に豆を挽いた方が香りが長持ちします。温度と湿度が低い場所で保管し、なるべく早めに飲みきってください ――最後に、最も高いハードル、「抽出器具」なんですが、「コーノ式」「カリタ式」、さらに「フレンチプレス」「エアロプレス」「サイフォン」など、たくさんあります。どの器具が一番簡単でしょうか。 小野塚:抽出器具によって味が変わるので、どういったコーヒーが好みかによります。とはいえ、いきなり本格的なネルドリップに挑戦するのも、手入れ方法があるので難しいと思います。手軽に安定した味を求めるなら、今はコーヒーメーカーでも優秀なものがありますし、色々試して、楽しみながら理想の一杯を追求してください。 コーヒーメーカーの驚くべき進化コーヒーメーカーですか! 「手軽」の一言に惹かれ、早速、小野塚さんおすすめのパナソニック「沸騰浄水コーヒーメーカーNC-A56」を入手。こちら、ミルと浄水機能もついている優れものです。 ミディアムローストのコーヒー豆を用意し、ミルに投入。小野塚さんおすすめの「粗挽きリッチモード」で待つこと数分……。すると、薫り高いなめらかなコーヒーが! 水道水なのに! ボタンしか押してないのに! 小野塚さんによると、このコーヒーメーカーは、ミルの精度がよく均一に挽くことができるとのこと。なるほど、それが雑味のないまろやかさにつながっているんですね。 このコーヒーメーカーは、メッシュフィルターを変えることで「粗挽き」「中細挽き」が選べ、リッチモード、マイルドモードと4種類の味の変化が楽しめます。このコーヒーメーカーなら安定して抽出できるため、コーヒー豆の味の違いがよりはっきりと判別できそうです。 追及すると奥深いコーヒー道ですが、初心者にも道が開けていることがわかりました。3時間並ぶことなく、自宅で美味しいコーヒー生活を楽しんではいかがでしょうか。 |