ここ数年、フクロウと触れあえるカフェがブームですね。物静かで無表情なのに、思慮深そうでユーモラス。アンビバレントな存在は、何時間眺めていても飽きることはありません。 2014年11月22日、学生で賑わう高田馬場で第一号のフクロウスポットとなる「パクチーバル8889」がオープンしました。 フクロウ小屋に通りを行き交う人たちが足を止める店名の「8889」は「(タカダノ)ババ+パク(チー)」にちなんだ数字。通称ババパクで! 高田馬場駅からゆっくり歩いて5分弱、新目白通り手前角地の路面店という好立地。通りに面したフクロウ小屋をガラス越しに眺められるので、通りを行き交う人たちが足を止めて8羽のフクロウやミミズクに見入っています。「お店にいらっしゃるお客さんだけでなく、店の外からフクロウを眺める人の笑顔をみると、素直に嬉しくなります」とは、店主の野中友さん。 野中さんはそもそも、エスニック料理とはひと味違うパクチー料理をメインにしたバルをオープンしたかったのだとか。自己流で料理の腕を磨きつつ、いくつかの職業を経て開業資金を貯めながら物件を探す一方で、2014年初頭から念願だったフクロウのいる生活をスタート。 最初は1羽だけのつもりが、気付けば買い足して8羽になっていたというからおそるべしフクロウの魔力……。パクチーバルの開業にあたり、日中の世話をどうするか悩んだ野中さんは、フクロウをお店につれてきてしまえばいいじゃない! という結論に至り、このハイブリッドバルが誕生したのです。 洗練された味と盛りつけのパクチー料理フードメニューはほとんどが650円か700円。もともとパクチーを使う中華料理や東南アジア料理のほか、「山芋とパクチーのガレット」(650円)や、「蛸とグレープフルーツ、パクチーのNYスタイルサラダ」(700円)、「いかとパクチーの塩レモンなミルフィール」(700円)など、オリジナルメニューもすべてパクチー入り。パクチー料理の概念を覆す、洗練された味と盛りつけに感動! チャージやお通しはなし。アルコールはグラスワインが550円から。フクロウがデザインされたボトルビールやワインも楽しむことができます。 夜のみの営業となる平日は、小屋のなかにいるフクロウを眺めながらお酒と料理を楽しむスタイル。フクロウと触れあいたい人は、土日祝日の13?17時(1時間1,000円+1ドリンク付き)へどうぞ。カフェタイムのドリンクにも抜かりがなく、コーヒーもきちんと豆からドリップしていてこのお値段は本当にお得。 料理も接客も一人で切り盛りする店内は連日満員御礼筆者が触れあったモリフクロウのニコちゃんは、「クークー」という鳴き声がかわいい甘えん坊。おでこのあたりを撫でているうちに、なぜか自分が撫でられているような錯覚に……。はー。誰か撫でてー! フクロウはもちろん、実はパクチーブームも到来中のため、店内はオープンから満員御礼状態。料理も接客も一人で切り盛りしている野中さんは「お料理をお出しするのが遅くなって本当に申し訳なくて……。それでもよかったらぜひいらしてください」と言うけれど、お酒を飲みながらフクロウを眺めていれば、時間がアッという間に過ぎちゃいますよ。 |