フランスでも春は花粉症に悩まされる季節。パリの公害もあいまって年々増えており、その数は現在650万人ほど、特に若年成人層に多いと言われています。 しかし、日本のようにマスクをしている人は誰もいません。というのもこの国でマスクをすると、工事現場の作業員か、よっぽどの感染病かなにかの患者かと思われるほど超特殊なものなのだからです(たまにパリの日本人観光客がマスクをしている姿が異様に浮き立っていることもあります)。かといって花粉症の薬のコマーシャルを見たこともないのですが、いったい彼らはどのような花粉症対策をしているのでしょう? 蜂蜜専門店で見つけたプロポリススプレー今回、フランスで市販薬ではない花粉症対策を調べてみました。というのも、フランスでは風邪を引いたときには「蜂蜜をなめる」というような民間療法がごく普通に浸透しているからです。まずは近所にある蜂蜜のチェーン店に行ってみました。 店内には量り売りの蜂蜜のほか、様々な種類の蜂蜜のお菓子、美容・健康関連製品が売られています。店員さんに「花粉症に効く物はありますか?」と聞いてみたところ、レジの前に広げられたプロポリス(蜂が生み出す成分)を使った鼻用とのど用のスプレーを紹介してくれました。 他にもアレルギーに効くと見せてくれたのがローヤルゼリー。日本では美容によさそうなイメージがありますが、フランスでは、アレルギーに強くなるためや、風邪を引きにくくするための製品として有名らしいです。 「ヘラオオバコ」というハーブティー続いて訪ねてみたのは「ハーブ屋」。日本で言う漢方薬局みたいなものかと想像して入ってみたら、壁一面に並んだあらゆるハーブの匂いがただよってとっても爽やか。 こちらで紹介してもらったのは、一見、緑茶にも見えるハーブ。その名も「Plantain lanceole」日本名では「ヘラオオバコ」というらしく、日本のどこにでも生えている雑草だそうです。たしかに、子供の頃に空き地なんかに生えていたのを見た気がしなくもない……。これはお茶と同じように入れて飲むのだそうです。 野菜を食べて体調を整える筆者がよく利用するオーガニックチェーン店にも行ってみました。この店には野菜などの食品、シャンプーなどの日用品だけでなく、化粧品やサプリなどの商品がたくさん置いてあります。 サプリのコーナーには、蜂蜜屋に置いてあったものと同じ部類の、「プロポリス・スプレー」鼻用とのど用がありました。アルコールフリーなので、子供にも使えるようです。 店員さんに話を聞いてみたところ、「お客さんは花粉症だけでなく、様々なアレルギーに悩む人や、アレルギーに強くなろうと気を使っている人が安全な食品を買い求めに来ます」とのこと。また、「食事のときは始めに生野菜を食べるなど、食べ方の気遣いで体の調子を整えてアレルギーを出さない体作りもできる」ということも教えてもらいました。 日本にいるとつい薬に頼ってしまいがちですが、アレルギーは体の調子を整えることから防ぐものなのだということ、ハーブティーやプロポリスなど自然のもので花粉症対策ができるということがわかりました。参考にしてみてはいかがでしょうか。 |