ブラジャーの締めつけ感から開放してくれる女性の味方・ノンワイヤーブラジャー。ラクに過ごせるけれど、安定感やフィット感がなく、ちょっと頼りないと感じている人もいるのでは? 近年、その悩みを解消してくれる、「面で支える」ブラジャーが続々と登場。また最近では、進化したワイヤーを使ったリラックス系ブラジャーも新たに開発されています。普通のブラジャーとは何が違うのか、各社の製品のスペックを比較しました。 最新ノンワイヤーブラの実力は?ユニクロの「ワイヤレスブラジャー ビューティーライト」は、ノンワイヤーブラジャーなのに、バストをしっかりホールドしてくれると好評です。特徴は、アンダー部分にウレタン樹脂を使った幅広のシートを入れたこと。シート状の素材を使い面で支えることで、バストを支える力が分散され、着け心地のよさがアップしたようです。購入者のコメントでは、「締めつけ感がない」「とても快適」「ラインがキレイ」という声が目立ちました。 ワコールの「SUHADA」も、ワイヤーの代わりに「3D同化フレーム」と呼ばれる幅広の樹脂が使用されています。「3D同化フレーム」は、ハード樹脂とソフト樹脂の2重構造で、しなやかな着け心地なのに、バストメイク力も十分。また、樹脂をカップ底辺よりも高めに入れたことから、肌への負担を軽減。ワイヤーブラジャーにありがちな締めつけや痛みを軽減しているとのことです。 トリンプからは進化系ワイヤーブラが登場このような進化系ブラジャーの先駆けとなったのが、トリンプが発表した“第三のブラ”「WONDER MAKE(ワンダーメイク)」。まるでノンワイヤーのように快適な着け心地から、発売から1年間で約27万枚を売り上げる大ヒット。 トリンプ・マーケティング本部の今井悦子(いまい・えつこ)さんに、「進化系ブラジャー」に求められていることを伺いました。 ワイヤーとノンワイヤーのいいとこどり――面で当たるワイヤーが特徴の「WONDER MAKE」は、まさに進化系ワイヤーブラジャーだと思います。 今井悦子さん(以下、今井):「WONDER MAKE」は、プラスチック素材の特殊なメッシュ状のシートを使用。ブラジャーの肌への食い込みをすっきり解消しています。ラクでありながら、ワイヤーブラジャーとしてもしっかりサポートし、美胸を実現するんです。 ワイヤーブラジャーのきれいなシルエットと、ノンワイヤーブラジャーの着け心地の楽ちんさ。この2つは今まで両立しないものであると考えられてきました。しかし、「WONDER MAKE」はフラットな形のシート状ワイヤーを使うことで、両方のいいところを集められました。 シート状のワイヤー「ワンダーワイヤー」 ――開発にはどんな苦労がありましたか? 今井:開発担当は、ワイヤーを入れる位置や、サイズごとにワイヤーの大きさを考慮して、フィッティングを重ね、微調整をしていくのが大変だったようです。 ――ワイヤーがメッシュ状だというのも、ブラジャーの可能性を広げた気がします。 今井:メッシュのプラスチックシートにしたことで、ワイヤーの柔軟性を確保することができました。360度の屈曲可能な柔らかい素材で、バストにぴったりフィットして包み込みます。 使用者からは「全然違う」と驚きの声――実際の使用者からはどのような感想が寄せられていますか? 今井:みなさん、まず「今までのものと全然違う!」とすごく驚かれます。ノンワイヤーのものと比べるとホールド感もあるので、「すごく楽なのにシルエットもきちんとしている」と。一度に複数枚購入されたり、リピート買いされたりする方もいらっしゃいます。モニターアンケートでも、「着け心地の楽ちんさ」で100%を叩きだしました。 「WONDER MAKE」 キーワードは「コンフォート」――リラックスや心地よさがキーワードにあるような気がしますが、最近のブラジャーのトレンドやニーズはどのように変化しているのでしょうか。 今井:昨今、ファッションなどもコンフォートな(=心地よい)ものが好まれる傾向にあります。アウターと下着というのは密接に関係しているものです。アウターにゆるさを求めるように、ブラジャーにも着け心地のよさというものが求められている気がします。また、スニーカーブームもここ数年続いているように、ラクということが今は当たり前になってきていますね。同じようにやはりブラジャーに関しても、シルエットのキレイさだけでなくラクさが重要視されているといえるのではないでしょうか。 |