TESEってなんですか?
精巣を直接調べ精子の有無を検査する精巣精子採取法は「TESE」と呼ばれます。
TESEは、陰嚢を0.5cm〜1.0cmほど切開し、精巣内部の「精細管」と呼ばれる組織を採取、そこから精子の有無を調べる方法です。
しかし、このTESEの場合だとランダムに精細管を採取するため精子が見つかる確率は低く、また術後の後遺症(血腫形成、精巣萎縮、血中テストステロン値の低下など)を伴いやすいことから、現在では多くの病院が顕微鏡を用いて精巣内を観察し、状態の良い精細管を選んで採取する「MD-TESE」という方法を採用しています。
病院では、手術用顕微鏡を用いて行う特殊なMD-TESE(micro dissection TESE)と呼ばれる方法で手術を行っています。
こうして採取された精子は凍結保存され(=精子・精巣組織凍結法)、もしくは排卵が同時に行われている場合はそのまま、顕微授精に用いられます。
一昔前まで、精巣の造精機能に障害がある「非閉塞性無精子症」は治療法が無く、ほとんどのご夫婦が子供を授かる事を諦めざるをえませんでした。しかし、医療技術の進歩に伴い、こういった無精子症のご夫婦でも子供を授かるための道が開かれるようになりました。 |